子どもの三大夏かぜ|手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱の見分け方と登園の目安【2026年夏】

皆さま、こんにちは。竹内内科小児科医院 院長の五藤良将です。

2026年の夏は、お子さんの「夏かぜ」が例年になく流行しています。東京都は2026年7月2日、手足口病が2年ぶりに「警報基準」に達したと発表いたしました。田園調布・大田区周辺の保育園や幼稚園でも、手足口病やヘルパンギーナ(ヘルパンギーナ)でお休みするお子さんが増え、当院にも「保育園から言われたのですが、いつから登園できますか?」というご相談が連日寄せられております。

今回のブログでは、夏に流行する子どもの三大感染症――手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)について、2026年夏の最新の流行状況と、学校保健安全法にもとづく登園・登校の目安、そしてご家庭でできるケアと予防を、内科・小児科を併診する「かかりつけ医」の立場からわかりやすくお伝えいたします。

2026年夏、東京で「夏かぜ」が急増しています

「夏かぜ」とは、気温と湿度が高い夏に流行する、主にウイルスが原因の感染症の総称です。とくに手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)は「三大夏かぜ」とも呼ばれ、乳幼児を中心に毎年夏に流行いたします。

東京都保健医療局の感染症発生動向調査によりますと、2026年は流行の立ち上がりが早く、規模も大きいのが特徴です。手足口病は第26週(6月22日〜28日)に定点あたり6.30人となり、警報基準(5.0人)を2年ぶりに超えて「警報レベル」に入りました。過去5年の同時期の中央値と比べると、およそ10倍を超える報告数です。

ポイント|2026年夏の流行の特徴

① 手足口病:2026年7月2日、東京都で2年ぶりに警報基準を超過。

② 中心は0〜2歳:報告例の多くが1〜2歳の乳幼児で、保育施設での集団発生が目立ちます。

③ ヘルパンギーナ・プール熱も同時上昇:複数の夏かぜが重なって流行しています。

お子さんが発熱したり、口の中を痛がったり、手や足に発疹が出たときは、これらの夏かぜの可能性があります。まずはあわてず、症状を落ち着いて観察することが大切です。

三大夏かぜの特徴を見分ける

三つの夏かぜは、いずれも発熱を伴うことが多いものの、発疹の出る場所や症状の中心が異なります。おおまかな違いを一覧にまとめました。あくまで見分けの目安であり、確定には診察が必要です。

病名 主な症状 発熱の傾向 主な原因ウイルス
手足口病 手のひら・足の裏・口の中などに水疱性の発疹。おしりや膝に出ることも。 出ても比較的軽いことが多い(約3分の1) コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなど
ヘルパンギーナ のどの奥(口蓋)に水疱・潰瘍ができ、強い痛み。よだれが増えることも。 突然の高熱(38〜40℃)が多い コクサッキーウイルスなど
咽頭結膜熱
(プール熱)
発熱・のどの痛み(咽頭炎)・結膜炎(目の充血・目やに)の3つが特徴。 高熱が数日続くことが多い アデノウイルス

いずれもウイルス感染のため、特効薬(ウイルスを直接やっつける薬)はなく、多くは水分と栄養を保ちながら自然に回復いたします。治療は熱や痛みをやわらげる対症療法が中心です。抗菌薬(抗生物質)はウイルスには効きませんので、原則として使いません。

大人にもうつることがあります

これらの夏かぜは子どもの病気というイメージが強いですが、免疫を持っていない大人が感染すると、かえって症状が重くなることがあります。とくに手足口病は、大人では発疹の痛みや発熱が強く出ることがあります。お子さんの看病をされる保護者の方も、手洗いなどの対策をおすすめいたします。当院は内科・小児科を併診しておりますので、親子でまとめてご相談いただけます。

いつから登園・登校できる?出席停止の目安

保護者の方から最も多いご質問が、「いつから保育園・幼稚園・学校に行けますか」というものです。学校保健安全法施行規則では、感染症ごとに考え方が定められています。三大夏かぜの取り扱いを整理いたします。

病名 登園・登校の考え方
咽頭結膜熱
(プール熱)
学校保健安全法の「第二種」。主要症状が消えてから2日を経過するまで出席停止が原則です。
手足口病 出席停止期間が一律に定められた病気ではありません。発熱や口内炎の影響がなく、ふだんの食事がとれ、全身状態が安定していれば登園・登校が可能とされます。
ヘルパンギーナ 手足口病と同様に一律の停止期間はなく、発熱がなく、いつもどおり食事がとれることが目安です。

園・学校のルールも必ずご確認ください

手足口病やヘルパンギーナは、回復後も便の中に2〜4週間ほどウイルスが残ることがあり、症状が消えても登園可=完全に感染力がゼロ、という意味ではありません。そのため、保育施設によっては独自の登園ルールや「意見書・登園届」を求める場合があります。園から書類を指定された場合は、診察時にお持ちください。

「登園してよいか」の最終的な判断は、お子さんの状態によって変わります。迷われたときは、自己判断せず当院にご相談ください。田園調布・多摩川エリアの共働きのご家庭も多く、当院は土曜午前も診療しておりますので、平日にお時間の取りにくい方もご利用いただけます。

ご家庭でのケア――脱水と食事の工夫

夏かぜでいちばん注意したいのが脱水です。とくにヘルパンギーナや手足口病では、のどや口の中の痛みで食事も水分もとりづらくなり、夏の暑さも重なって脱水に傾きやすくなります。

口の痛みがあるときの食事・水分のコツ

□ 一度にたくさんではなく、少量をこまめに与える

□ 冷たいもの・のどごしのよいもの(麦茶、経口補水液、ゼリー、プリン、豆腐、冷ましたおかゆなど)を選ぶ

□ 酸味・塩味・熱いもの・かたいものはしみて痛むため避ける(オレンジジュース、柑橘系、香辛料など)

□ 水分がとれないときは無理に食べさせず、まず水分を優先する

熱があるときは、うす着で室温を快適に保ち、汗をかいたら着替えをして、ゆっくり休ませてあげてください。市販の解熱薬を使う場合は、お子さんの年齢・体重に合ったものを選ぶ必要がありますので、判断に迷うときはご相談ください。

こんなときはすぐ受診を(重症化のサイン)

三大夏かぜの多くは数日で自然によくなりますが、まれに重症化したり、脱水が進んだりすることがあります。次のようなサインがみられたら、早めに医療機関を受診してください。

重要|早めの受診をおすすめするサイン

・半日以上おしっこが出ない、唇や舌が乾いている、涙が出ない(脱水のサイン)

・水分をまったく受けつけない、ぐったりして元気がない

・高熱が3日以上続く、いったん下がった熱が再び上がる

・呼びかけへの反応が鈍い、けいれん、頭を痛がって嘔吐を繰り返す

・呼吸が苦しそう、顔色が悪い

とくに、ぐったりして反応が鈍い・けいれん・繰り返す嘔吐などは、髄膜炎や脳炎といった合併症のサインのことがあり、注意が必要です。夜間や休診日にこうした症状がみられた場合は、当院の診療時間を待たず、救急相談(東京都#7119、子どもは#8000)や救急外来の利用をご検討ください。

ご家庭・園でできる予防のポイント

夏かぜのウイルスは、せきやくしゃみ(飛沫)、手指を介した接触、そして便を通じてうつります。手足口病のウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、流水と石けんによるていねいな手洗いが予防の基本です。

予防の基本ステップ

1 石けんでの手洗い:とくにトイレ・おむつ替えのあと、食事の前は流水と石けんでしっかり洗います。
2 タオルの共用を避ける:ご家庭でも顔や手をふくタオルは一人ずつ分けます。
3 おむつ処理は衛生的に:便の始末のあとは必ず手洗いを。回復後もしばらくウイルスが便に残る点に注意します。
4 せきエチケットと休養:せき・くしゃみはティッシュや肘で口鼻を覆い、体調が悪いときは無理をせず休みます。

これらの夏かぜには予防接種(ワクチン)がありません。だからこそ、日々の手洗いと体調管理が何よりの予防になります。地域の保育園・幼稚園で流行しているときは、園の情報にも気を配っていただければと思います。

受診前のチェックリスト・ご予約方法

受診の際は、次の点をメモしてお持ちいただくと、診察がスムーズです。当院はWEB予約・WEB問診・LINEにも対応しております。発熱のあるお子さんの受診では、事前にお電話でご連絡いただけますと、院内でお待たせしにくくご案内できます。

受診前チェックリスト

□ 発熱がいつから始まったか、最高で何℃だったか

□ 発疹の場所(手・足・口の中・おしりなど)と、目の充血の有無

□ 水分・食事がとれているか、おしっこの回数

□ 保育園・幼稚園・学校での流行状況、園から指定された書類(登園届など)の有無

□ ごきょうだいや同居のご家族に同じような症状がないか

ご予約・お問い合わせ

下のボタンからWEB予約・WEB問診・LINEがご利用いただけます。お電話でのご予約・ご相談は 03-3721-5222 まで。

内科・小児科を併診しておりますので、お子さまだけでなく、看病されるご家族もあわせてご相談いただけます。土曜午前も診療しております。

医療法人社団五良会では、田園調布の竹内内科小児科医院と港区の五良会クリニック白金高輪が連携し、お子さまの感染症から予防接種、ご家族の健康管理までを多角的にサポートしております。夏かぜと合わせて注意したい熱中症・脱水についても、当院の記事をご参考ください。

関連記事|竹内内科小児科医院(田園調布)

その頭痛・だるさ、隠れ脱水・熱中症かも|受診の目安と家庭での対処法
夏の脱水・熱中症のサインと家庭でのケアをまとめています。
夏に急増「ペットボトル症候群」とは?清涼飲料水ケトーシスの症状と正しい水分補給
夏の水分補給で気をつけたい落とし穴を解説しています。
家族の海外赴任・子どもの留学 トラベルワクチン完全ガイド
お子さまの予防接種・渡航ワクチンをお考えの方へ。

関連記事|五良会クリニック白金高輪(港区)

こどもの予防接種スケジュール|2024年からの制度改正をふまえた最新の進め方
最新の制度改正をふまえた、お子さまの予防接種の進め方を解説しています。

五良会グループでは、田園調布から白金高輪まで医師が連携しております。患者さまの転居やライフスタイルの変化に合わせて、同じグループ内で継続診療が受けられる体制を整えております。

参考文献

  1. 東京都保健医療局「手足口病が流行、都内で警報基準に達する」プレスリリース(2026年7月2日)
  2. 東京都感染症情報センター 感染症発生動向調査(2026年第26週)
  3. 厚生労働省「手足口病に関するQ&A」https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/hfmd.html (2026年7月閲覧)
  4. 国立健康危機管理研究機構 感染症週報(IDWR)2026年
  5. 学校保健安全法施行規則 第18条・第19条(学校において予防すべき感染症の種類と出席停止期間の基準)

GORYOKAI GROUP
竹内内科小児科医院

内科 小児科 糖尿病内科 代謝内科 アレルギー科
皮膚科 生活習慣病 訪問診療 心療内科 健康診断

〒145-0072 東京都大田区田園調布本町40-12 コンド田園調布2階

東急東横線・目黒線 多摩川駅 徒歩5分

土曜午前も診療
診療時間 日祝
午前
9:00-12:00
午後
15:30-19:00

CLINICS
WEB予約

melmo
WEB問診


LINE


TEL

竹内内科小児科医院 院長 五藤 良将



Author: 五藤 良将