【2026年版】花粉症の治療薬と注射|重症にはゾレア・蕁麻疹にはデュピクセントも対応

2026 ALLERGY TREATMENT GUIDE

【2026年版】花粉症の治療薬と注射
重症にはゾレア・蕁麻疹にはデュピクセントも対応

当院では軽症から最重症まで段階的な花粉症治療を行っております。内服薬・点鼻薬・舌下免疫療法・ゾレア・デュピクセント・抗アレルギー注射の最新情報をわかりやすく解説します。

院長監修
保険診療対応
2026年最新版
査読論文引用

皆さま、こんにちは。竹内内科小児科医院 院長の五藤良将です。2026年春の東京のスギ・ヒノキ花粉飛散量は「非常に多い」と予測されており、例年比でも多く関東地方の多くの地域で大量飛散(3,000個/cm²以上)が見込まれています。スギ花粉の飛散ピークは2月下旬〜3月中旬、ヒノキ花粉は3月下旬〜4月上旬と予想されており、花粉症の方にとっては厳しいシーズンとなりそうです。

当院では症状の程度に合わせた段階的な花粉症治療を行っております。本記事では軽症向けの内服薬から、重症・最重症向けのゾレア注射、難治性蕁麻疹向けのデュピクセント、さらに当院の抗アレルギー注射(SNMC・ノイロトロピン・ヒスタグロビン)まで包括的にご説明します。

花粉症のイメージ

花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)のメカニズム

花粉症とは植物の花粉が原因となってくしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。日本では約40%の国民がスギ花粉症を有すると推定されており、生活の質(QOL)や労働生産性の低下にも大きな影響を及ぼします。特にスギ、ヒノキ花粉の飛散が多い時期は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりだけでなく、目の症状(かゆみ・涙・充血)、のどや皮膚のかゆみなども現れます。

アレルギー性鼻炎の原因
▲ アレルギー性鼻炎の原因(抗原抗体反応)

アレルギー性鼻炎の主な原因は、抗原抗体反応によるものです。空気中を浮遊しているスギなどの花粉(アレルゲン)が鼻粘膜に付着すると、体内に抗体(IgE)が作られ、マスト細胞とくっつきます。その後、再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどが放出され、鼻水・鼻づまり・くしゃみ等のアレルギー反応を起こします。

花粉症発症のメカニズム
▲ 花粉症発症のメカニズム(4つのステップ)

花粉症発症の4ステップ(図解) 感作・準備・反応・発症の4ステップのフロー図と各治療薬の作用ポイント STEP 1 感 作 花粉→IgE抗体産生 STEP 2 準 備 IgEが肥満細胞に結合 STEP 3 反 応 再曝露→活性化 STEP 4 発 症 症状出現 花 粉 スギ等 IgE 抗体産生 肥満細胞 マスト細胞 活性化 ヒスタミン 放 出! アレルギー症状 くしゃみ・鼻水 鼻づまり・目のかゆみ 各治療薬の作用ポイント 抗ヒスタミン薬:ヒスタミン受容体ブロック ゾレア:IgEそのものをブロック(より上流) ヒスタグロビン:免疫調整・IgE抑制
▲ 花粉症発症のメカニズムと各治療薬の作用ポイント
💡 花粉症は「感作」の蓄積によって発症するため、「去年まで大丈夫だったのに、突然発症した」というケースも珍しくありません。IgE抗体の蓄積が閾値を超えたタイミングで症状が現れるためです。

花粉症の重症度分類

鼻アレルギー診療ガイドラインによる4段階の重症度分類です。治療方針はこの重症度に基づいて決定されます。

軽症

くしゃみ・鼻かみ
1日5回以下
口呼吸なし〜ときどき

中等症

くしゃみ・鼻かみ
1日6〜10回
ときどき口呼吸

重症

くしゃみ・鼻かみ
1日11〜20回
かなりの時間口呼吸

最重

最重症

くしゃみ・鼻かみ
1日21回以上
1日中完全に鼻づまり

当院の花粉症治療 〜軽症から最重症まで段階的に対応〜

花粉症治療薬一覧
▲ 当院で対応している花粉症の主な治療薬・治療法

花粉症治療4ステップフロー図 STEP1初期療法からSTEP4ゾレアまでの段階的治療フロー STEP 1 初期療法 飛散前からの 予防治療 全ての方に推奨 STEP 2 薬物療法 内服・点鼻・点眼 抗ヒスタミン薬等 軽症〜重症 STEP 3 舌下免疫療法 根本治療・体質改善 3〜5年継続 軽症〜重症(6月以降開始) STEP 4 ゾレア注射 抗IgE抗体療法 保険適用(2020年〜) 重症・最重症のみ ※ 重症度や症状のタイプに応じて、STEP2〜4を組み合わせて治療します
▲ 当院の段階的花粉症治療フロー

STEP 1:初期療法(花粉飛散前からの予防治療)

花粉症治療でもっとも重要なのが「初期療法」です。花粉の本格飛散前、症状が出始める前か症状がごく軽い段階から治療を開始することで、ピーク時の症状を大幅に軽減できることがわかっています。

📅 初期療法のポイント

花粉の飛散開始2週間前(東京では1月下旬〜2月上旬)から治療を開始するのが理想的です。スギ花粉は飛散開始前から微量が飛び始めるため、症状が出てからの治療ではピーク時のつらさを十分に抑えきれない場合があります。すでに花粉飛散が始まっていても、今からでも治療を開始することで、これからのピークに備えることができます。

STEP 2:薬物療法(内服薬・点鼻薬・点眼薬)

花粉症の治療薬
▲ 花粉症の治療薬(内服薬・点鼻薬・漢方薬など)

症状のタイプや重症度に応じて、以下の薬を組み合わせて処方します。

(1)第2世代抗ヒスタミン薬(内服薬)〜眠くなりづらい薬〜

くしゃみ・鼻水が主体の「くしゃみ・鼻漏型」の方に特に有効です。第2世代は従来薬に比べ眠気の副作用が少なく、1日1〜2回の服用で効果が持続します。

眠くなりづらい抗ヒスタミン薬
▲ 主な第2世代抗ヒスタミン薬の特徴と選び方

当院院内採用

ビラノア(ビラスチン)

20mg 1日1回 空腹時服用

  • 脳への移行性が極めて低く眠気が少ない
  • インバースアゴニスト作用でH1受容体を安定的に抑制
  • 速効性あり・半減期が長く効果持続
  • OD錠(水なしで飲める)を院内処方採用

アレグラ(フェキソフェナジン)

成人60mg 1日2回 / 小児(7〜12歳未満)30mg 1日2回

  • 眠気が極めて少ない・脳移行性が非常に低い
  • 食事の影響を受けにくく食後でも服用可能
  • 安全性が高く長期使用に適している

デザレックス(デスロラタジン)

5mg 1日1回 食事の影響なし

  • 食事の影響を受けず服用タイミングを選ばない
  • 半減期約27時間・1日1回で効果持続

クラリチン(ロラタジン)

10mg 1日1回

  • 眠気が最も少ない抗ヒスタミン薬の一つ
  • 代謝物デスロラタジンが活性を持ち効果持続

📊 エビデンス:眠くなりにくい抗ヒスタミン薬の選び方(東北大学・谷内先生の研究)

脳内H1受容体の占有率が低い抗ヒスタミン薬ほど眠気を引き起こしにくいことが示されています。ビラスチン・フェキソフェナジンは占有率が比較的低く、車の運転をする方や日中の作業効率を重視する方に特に推奨されます。

脳内H1受容体占有率と眠気の関係(谷内先生の研究)
▲ 脳内H1受容体占有率と眠気の関係(谷内先生の研究)

この中でも、ビラノア(ビラスチン)は速効性があり効果が長時間持続し(半減期が長い)、インバースアゴニスト作用を有しH1受容体を安定的に抑制するため、とても効果が強くお勧めです。当院ではビラノアOD(水なしで飲める)を院内処方採用しております。

(2)鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)・抗ロイコトリエン薬・漢方薬

鼻づまりが主体の「鼻閉型」の方や症状全般が強い方に推奨されます。鼻粘膜の炎症を局所的に抑えるため全身への副作用が少なく、花粉症治療の中でエビデンスレベルが最も高い薬剤の一つです。くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3症状すべてに効果があります。

点鼻薬・漢方薬
▲ 点鼻薬・漢方薬(ナゾネックス・アラミスト・小青竜湯など)
ナゾネックス(モメタゾン)
アラミスト(フルチカゾン)
シングレア(モンテルカスト)
小青竜湯
📌 鼻アレルギー診療ガイドラインでは、中等症以上の花粉症に対して第2世代抗ヒスタミン薬と鼻噴霧用ステロイド薬の併用が推奨されています。両剤の併用でくしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみすべてに高い効果が期待できます。シングレア等のロイコトリエン拮抗薬、漢方薬も症状や体質に合わせて処方いたします。

(3)点眼薬〜目のかゆみ・充血に〜

アレジオンLX点眼液0.1%

アレジオンLX点眼液0.1%

1日2回でOK
防腐剤フリー
コンタクトOK
  • 通常1日4回のところLX(Long acting)は1日2回でOK
  • 防腐剤フリーでソフト・ハードコンタクト装着のまま点眼可能
  • 有効成分エピナスチンがインバースアゴニスト作用でH1受容体を安定化
  • 飛散2週間〜1か月前からの予防的点眼を推奨

アレジオン眼瞼クリーム0.5%

アレジオン眼瞼クリーム0.5%

世界初の眼瞼塗布型
1日1回
  • 目に入れず使用するため点眼が苦手な方・お子様に最適
  • 就寝前または朝、上下まぶたに薄く塗布するだけ
  • 薬価:3割負担で約1,012円 / 2割負担で約675円

アレジオン眼瞼クリームの特徴
▲ アレジオン眼瞼クリームの特徴
アレジオン眼瞼クリームの使い方
▲ アレジオン眼瞼クリームの使い方

STEP 3:舌下免疫療法(根本治療)

アレルゲンを少量ずつ体内に投与することで体を「慣れさせ」、アレルギー反応を根本から抑える治療法です。長期的な寛解が期待できる唯一の根本治療であり、治療終了後も効果が持続するのが大きなメリットです。

スギ花粉症 → シダキュア

1日1回・舌下に置いて1分保持後に飲み込む。3〜5年間の継続が推奨されます。

ダニアレルギー → ミティキュア

同様に1日1回・舌下投与。通年性アレルギー性鼻炎の方に有効です。

⚠️ 開始時期:スギ花粉の舌下免疫療法は花粉飛散期には新規開始できません。開始は花粉シーズン終了後の6月以降となります。すでに治療を開始されている方は花粉シーズン中も継続して服用してください。

STEP 4:重症・最重症の花粉症に ゾレア皮下注射(抗IgE抗体療法)

「毎年、内服薬や点鼻薬をしっかり使っても症状がつらくて仕事や学業に集中できない」「1日中ティッシュが手放せない」「眠気の出る薬しか効かず困っている」——そのような重症・最重症の方に、ゾレア(一般名:オマリズマブ)による注射療法が選択肢となります。

ゾレアの作用機序:通常の抗ヒスタミン薬との違い 通常の抗ヒスタミン薬(下流でブロック)とゾレア(IgEを上流でブロック)の比較図 通常(抗ヒスタミン薬のみ) 花粉 IgE 肥満 細胞 ヒスタミン 放出→症状 ↑ 抗ヒスタミン薬はここをブロック(下流) 放出された後の対応 ゾレア使用時 花粉 IgE ゾレアが IgEを捕捉 肥満 細胞 活性化しない 症状が 大幅軽減 IgEそのものをブロック(より上流) ヒスタミンの放出自体を抑制
▲ ゾレアは「IgEそのもの」を捕捉し、ヒスタミン放出を上流でブロック

ゾレアの適応条件(すべてを満たす必要があります)

重症または最重症のスギ花粉症(前シーズンに重症以上の症状があったこと)
既存治療(抗ヒスタミン薬等)を1週間以上使用しても重症・最重症のままであること
12歳以上であること
スギ特異的IgEがクラス3以上であること
血清中総IgE濃度が30〜1,500 IU/mL、体重が20〜150kgの範囲であること
ゾレアに対する過敏症の既往がないこと

ゾレアの投与スケジュール

初回受診

重症度診断・血液検査(スギ特異的IgE・総IgE)。内服薬・点鼻薬開始。

2回目受診(1週間以降)

既存治療の効果判定。依然として重症・最重症ならゾレア適応を判断。投与量決定。

ゾレア投与開始

2〜4週間ごとに皮下注射(花粉シーズン中・約12週間)。効果は投与後数日〜2週間で出始めます。

⚠️ ゾレアの注意点:投与中も抗ヒスタミン薬等の標準治療は継続していただきます。まれにアナフィラキシーが起こる可能性があるため、初回投与時は注射後一定時間、院内で経過観察をさせていただきます。

ゾレアの薬剤費の目安

1回投与量 3割負担の方 投与間隔
150mg 約6,400円/回 4週間ごと
300mg 約12,800円/回 4週間ごと

※薬剤費のみの目安。別途、初再診料・検査費用・処方箋料等がかかります。投与量が多い場合は後述の高額療養費制度のご活用をお勧めします。

花粉症に使える注射製剤(SNMC・ノイロトロピン・ヒスタグロビン)

当院では内服薬・点鼻薬による標準治療に「上乗せ」する形で、以下3種の抗アレルギー注射製剤をご提案できます。いずれも国内外の査読付き論文に裏付けられた製剤です。

抗アレルギー注射製剤(SNMC・ノイロトロピン・ヒスタグロビン)
▲ 当院で対応している抗アレルギー注射製剤

SNMC注射

甘草由来 / 1969年〜

ノイロトロピン

神経・自律神経調整

ヒスタグロビン

非特異的免疫療法 / 1967年〜

① SNMC(強力ネオミノファーゲンシー)注射

商品名:SNMC / 一般名:グリチルリチン・システイン・グリシン配合製剤

甘草(かんぞう)由来のグリチルリチン酸を主成分とする注射薬で、日本では1969年から使用されてきた実績があります。アレルギー分野での作用を複数の国際査読誌が報告しています。

作用機序 内容・根拠論文
NF-κB抑制・抗炎症 ヒト鼻腔上皮細胞でNF-κBを抑制しMUC5AC・IL-6・IL-8を有意に低下。
Li H et al. Chem Biol Interact. 2018;285:21–26. PMID: 29452068
肥満細胞安定化 ヒスタミン遊離を著明に抑制。HDC活性を85%阻害。
Imanishi N et al. Biochem Pharmacol. 1989;38(15):2521–2526. PMID: 2474295
Th1/Th2免疫調整 アレルゲン特異的IgEを用量依存的に有意抑制。
Wu Q et al. Scientific Reports 2017;7:7222. PMC5543155
肝細胞保護 肝細胞膜の安定化・修復を促進。抗ヒスタミン薬を多用する方の肝機能サポートにも有用。

② ノイロトロピン注射

一般名:ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出物(非蛋白性)

ウサギの皮膚から抽出した非蛋白性物質を原料とする日本独自の製剤です。神経性疼痛やアレルギー疾患に使用されてきた実績があります。近年アレルギー性鼻炎における神経免疫相互作用の重要性が注目されており、自律神経系への作用を持つ本製剤の理論的根拠が支持されています。

🧠 中枢性鎮痛・神経過敏抑制

下行性疼痛抑制系を賦活。花粉症に伴う頭重感・鼻の不快感の緩和に貢献

🌀 自律神経バランス調整

冷え・頭痛・自律神経症状を改善。ストレス・疲労の緩和にも

🛡️ 免疫調整・相乗効果

免疫系への調整作用。ヒスタグロビンとの同日併用で相乗効果が期待されます

📅 投与スケジュール:週1〜2回の皮下注射を目安に、計6回前後の継続使用が推奨されます。

③ ヒスタグロビン注射

微量ヒスタミン + ヒトγ-グロブリン配合 / 1967年〜

日本では1967年から50年以上の臨床使用歴を持つ注射薬です。アレルギー性疾患に対する「非特異的免疫療法」として位置づけられており、複数の国際査読誌掲載論文で有効性が示されています。

No. 作用機序 内容・根拠論文
抗ヒスタミン抗体産生・脱感作 投与後6〜18か月間持続する抗ヒスタミン抗体が産生されヒスタミンを中和。
Narayana J et al. Indian J Otolaryngol. 1997. PMC3450744
Th1/Th2免疫シフト・IgE抑制 特異的IgEを50%以上低下。IL-4↓・IFN-γ↑でTh1優位へ。
Holzmann S et al. J Investig Allergol Clin Immunol. 2003. PMID: 12689657
NF-κB阻害・サイトカイン抑制 IL-1β・TNF-α・IL-6産生を用量依存的に抑制。
Holzmann S et al. Clin Immunol. 2000. PMID: 10963848

アレルギー性鼻炎 50例

88%

50例中44例で症状改善。鼻閉・くしゃみに顕著な軽快

Narayana J et al. 1997 / PMC3450744

アレルギー性鼻炎 45例

80%

通常治療無効例でも良好〜優秀。症状スコア7.34→1.7

Gushchin IS et al. 1999 / PMID: 10234769

慢性蕁麻疹 51例

45%

24週で完全寛解。UASスコア80.4%低下

Rajesh G et al. 2016 / PMC4900003

⚠️ 禁忌(5項目)

❶ ショックの既往歴がある方
❷ 激しい喘息発作時の方
❸ 月経直前・月経中の方
❹ 妊娠中・妊娠の可能性がある方
❺ 著しく衰弱している方

ℹ️ 主な注意事項

ワクチンとの間隔:生ワクチン(麻疹・風疹・水痘等)は最低2週間以上の間隔。ヒスタグロビン後の生ワクチンは3〜4か月あける。不活化ワクチンは影響なし。

献血:ヒト由来成分(γグロブリン)を含むため日本赤十字社の基準では献血不可。

📅 ヒスタグロビン投与スケジュール

初期:1mlを4〜7日おきに3〜6回皮下注射 → 維持:2〜4週おきに継続投与
効果発現まで2〜6週間かかります。花粉シーズン中は週1回程度での継続投与がお勧めです。抗ヒスタミン抗体価は投与後6〜18か月間持続するため翌シーズンも楽になる可能性があります。

💡 美白効果のある「スーパー白玉注射(グルタチオン)」も花粉症の抗炎症に効果的です。詳しくはリンク先のブログをご覧ください。

難治性の慢性蕁麻疹に:デュピクセント皮下注射(抗IL-4/13抗体療法)

花粉症と並んで、当院には蕁麻疹(じんましん)のご相談も多くいただきます。原因不明で6週間以上症状が続く特発性の慢性蕁麻疹にお悩みの方に、デュピクセントという新しい治療選択肢があります。

デュピクセント(一般名:デュピルマブ)は、アレルギーの炎症やかゆみに深く関与する2つのサイトカイン「IL-4」と「IL-13」の働きをピンポイントで抑制します。これにより蕁麻疹の根本にある2型炎症反応を抑え、膨疹やかゆみを改善します。アトピー性皮膚炎治療薬として2018年に登場し、特発性の慢性蕁麻疹にも保険適用が拡大されています。

適応条件

  1. 特発性(原因不明)の慢性蕁麻疹であること
  2. 抗ヒスタミン薬の増量等でも日常生活に支障をきたす膨疹が繰り返されること
  3. 12歳以上であること

投与方法

成人:初回600mg(300mg×2本)皮下投与、以降300mgを2週間ごと。医師との相談のうえ自己注射への切り替えも可能です。

デュピクセントの薬剤費の目安

投与 薬価(目安) 3割負担
初回(300mg×2本) 約107,318円 約32,196円
2回目以降(300mg×1本 / 2週ごと) 約53,659円 約16,098円

※2024年11月薬価改定後の金額。別途初再診料・注射手技料等がかかります。

ゾレアとデュピクセントの使い分け

当院では慢性蕁麻疹に対してゾレア・デュピクセントの両方に対応しております。症状の経過、既存治療への反応、IgE値、合併症等を総合的に評価し最適な治療薬を選択します。花粉症を合併されている方の場合、ゾレアは季節性アレルギー性鼻炎と慢性蕁麻疹の両方に効果が期待できるケースもあります。

高額療養費制度のご案内 〜生物学的製剤の自己負担を軽減〜

ゾレアやデュピクセントなどの生物学的製剤は薬剤費が高額になる場合があります。そのような場合に活用いただきたいのが高額療養費制度です。1か月の医療費自己負担が一定の上限額を超えた場合、超えた分が健康保険から支給されます。

所得区分(70歳未満) 月額上限(目安) 多数回該当
年収約1,160万円〜 252,600円+(医療費-842,000円)×1% 140,100円
年収約770万〜約1,160万円 167,400円+(医療費-558,000円)×1% 93,000円
年収約370万〜約770万円 80,100円+(医療費-267,000円)×1% 44,400円
〜年収約370万円 57,600円 44,400円
住民税非課税 35,400円 24,600円
多数回該当:直近12か月間に3回以上高額療養費の支給を受けた場合、4回目以降の上限がさらに下がります。
マイナ保険証をご利用の方は、限度額適用認定証なしで窓口限度額が適用されます。
2026年8月以降、高額療養費制度の自己負担限度額が段階的に引き上げられる予定です。最新情報は当院窓口または厚生労働省ウェブサイトでご確認ください。

大田区の子ども医療費助成制度

🧒 大田区マル子・マル青制度

大田区では、高校生相当年齢(18歳に達する日以後の最初の3月31日)までのお子さまの保険診療自己負担分が助成されます。お子さまの花粉症・アレルギー疾患の治療にもご活用いただけますので、詳しくは大田区のホームページをご確認ください。

日常生活でできる花粉症対策

🚶 外出時

  • マスク・花粉症用メガネを着用
  • 帽子・表面ツルツルのアウターで花粉付着を軽減

🏠 帰宅時

  • 玄関で衣服の花粉を払ってから入室
  • すぐに手洗い・うがい・洗顔。可能なら入浴も

🏡 室内環境

  • 空気清浄機を活用
  • 換気は早朝・深夜に短時間で。洗濯物は室内干し

📊 情報収集・体調管理

  • 毎日の花粉飛散予報を確認
  • 十分な睡眠・バランスの良い食事・適度な運動

花粉症・蕁麻疹でお悩みの方へ

当院では、軽症の花粉症に対する内服薬・点鼻薬から、重症・最重症のゾレア注射抗アレルギー注射(ヒスタグロビン・ノイロトロピン・SNMC)難治性慢性蕁麻疹のデュピクセントまで幅広い治療選択肢をご用意しております。「毎年の花粉症がつらすぎる」「市販薬では全く効かない」「蕁麻疹が何か月も治らない」などアレルギー症状でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

五藤 良将 院長

竹内内科小児科医院 / 医療法人社団五良会 理事長

患者さまお一人おひとりの症状や生活状況に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。重症の方ほど早めのご相談をお勧めします。お気軽にご来院・ご相談ください。

GORYOKAI GROUP

竹内内科小児科医院

内科 小児科 糖尿病内科 代謝内科 アレルギー科
皮膚科 生活習慣病 訪問診療 心療内科 健康診断

〒145-0072 東京都大田区田園調布本町40-12 コンド田園調布2階
多摩川駅から徒歩5分 / 土曜午前も診療しています

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院長 五藤良将

Author: 五藤 良将