OGTTが怖い方へ|空腹時採血でインスリン抵抗性・分泌能を評価(HOMA-IR・HOMA-β)を院長 五藤良将が解説|竹内内科小児科医院

皆さま、こんにちは。竹内内科小児科医院 院長の五藤良将です。

秋は健康診断の結果が手元に届く季節です。最近、外来で「健診で血糖値が少し高めと言われた」「HbA1cが境界なので精密検査を勧められたけれど、ブドウ糖の甘い液体を一気に飲む検査が怖い」というご相談をいただくことが増えました。

糖尿病の精密検査として知られる75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)は、非常に情報量の多い検査ですが、「急に高血糖になって気分が悪くならないか」「2時間も病院にいられない」とためらう方が少なくありません。そこで今回は、空腹時の1回の採血で、インスリンの「出る力(分泌能)」と「効きにくさ(抵抗性)」を推測できる検査——HOMA-IR・HOMA-βについて、日本の糖尿病の疫学、特定健診の意義、境界型(IFG・IGT)の分類、そして舟形研究・Da Qing研究・DPP研究といった代表的な臨床研究とあわせて、院長の五藤良将が詳しく解説いたします。

五藤 良将

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竹内内科小児科医院 院長 五藤 良将

日本抗加齢医学会専門医・日本糖尿病協会登録医・日本旅行医学会認定医
この記事は五藤良将が執筆・監修し、内容に責任を持っています。

1. 日本の糖尿病と予備群はどれくらい?(令和6年国民健康・栄養調査)

厚生労働省が実施している国民健康・栄養調査では、数年ごとに血液検査(HbA1c)と問診をもとに、糖尿病およびその予備群の人数が推計されています。最新の令和6年(2024年)調査では、20歳以上の日本人について次のように推計されました。

区分(20歳以上・男女計) 判定の目安 割合 推計人数
糖尿病が強く疑われる者 HbA1c 6.5%以上、または糖尿病治療中 12.9% 約1,100万人
糖尿病の可能性を否定できない者 HbA1c 6.0%以上6.5%未満 8.2% 約700万人

合計すると、成人のおよそ5人に1人、約1,800万人が「糖尿病」または「その可能性を否定できない」状態にあると推計されます。加齢とともに割合は上がり、田園調布・大田区のように高齢化が進む地域では、決して他人事ではありません。

ここが重要|「強く疑われる者」の多くは自覚症状がありません

糖尿病は、相当進行するまでのどの渇き・多尿・体重減少といった症状が出にくい病気です。健診で数字の異常を指摘された段階こそ、「症状が出る前に手を打てる」最大のチャンスです。

2. 特定健診(メタボ健診)の意義と血糖の判定値

特定健康診査(特定健診)は、2008年度から始まった40〜74歳の方を対象とする健診で、内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)に着目し、生活習慣病を発症前・重症化前の段階で拾い上げることを目的としています。健診で一定の基準に該当した方には特定保健指導が行われ、生活習慣の改善を後押しする仕組みになっています。

血糖に関する判定値は、次のように定められています。

項目 保健指導判定値 受診勧奨判定値
空腹時血糖 100 mg/dL以上 126 mg/dL以上
HbA1c 5.6%以上 6.5%以上

特定健診の本当の意義は、「病気を見つけること」以上に、「病気になる手前の方に、まだ間に合うことを知らせること」にあります。保健指導判定値に入った方、とくにHbA1c 6.0〜6.4%や空腹時血糖110〜125 mg/dLの方は、後述する「境界型」の可能性があり、精密検査で状態を正確に把握しておく価値があります。

3. 「境界型」とは?IFG・IGTの分類

日本糖尿病学会の基準では、空腹時血糖と75gOGTT 2時間値の組み合わせで、血糖の状態を「正常型」「境界型」「糖尿病型」に分類します。「境界型」はいわゆる糖尿病予備群で、その中身はさらにIFGとIGTに分けられます。

分類 空腹時血糖 75gOGTT 2時間値
正常型 110 mg/dL未満 かつ 140 mg/dL未満
IFG(空腹時血糖異常) 110〜125 mg/dL 140 mg/dL未満
IGT(耐糖能異常) 126 mg/dL未満 140〜199 mg/dL
糖尿病型 126 mg/dL以上 または 200 mg/dL以上

なお、空腹時血糖100〜109 mg/dLは「正常高値」とされ、正常型の中でも糖尿病への移行や耐糖能異常が比較的多いグループであることが知られています。また、米国糖尿病学会(ADA)はIFGを100〜125 mg/dLと定義しており、国や学会で基準が異なる点にもご注意ください。

用語解説|IFGとIGTの違い

① IFG(Impaired Fasting Glucose:空腹時血糖異常):朝の空腹時の血糖がやや高い状態。主に肝臓のインスリン抵抗性(夜間に肝臓が糖を出しすぎる)や、基礎的なインスリン分泌の低下を反映すると考えられています。

② IGT(Impaired Glucose Tolerance:耐糖能異常):糖をとった後の血糖が下がりにくい状態=「食後高血糖」。主に筋肉のインスリン抵抗性と、食後すぐのインスリン分泌(追加分泌)の遅れ・不足を反映します。

③ ポイント:IFGとIGTは重なる方もいますが、「空腹時は正常なのにIGT」という方も少なくありません。この違いが、次の舟形研究の話につながります。

4. 舟形研究が示した「食後高血糖(IGT)」の怖さ

山形県舟形町の住民を対象に行われた舟形町研究(Funagata Diabetes Study)は、境界型の意味を考えるうえで日本を代表する疫学研究です。

この研究では、住民にOGTTを行い、その後の経過を追跡しました。その結果、IGTの方は正常型の方に比べて心血管疾患による死亡リスクが高かった一方で、IFGの方ではそのような明らかなリスク上昇は認められませんでした(Tominaga M, et al. Diabetes Care 1999)。研究タイトル自体が「耐糖能異常は心血管疾患の危険因子だが、空腹時血糖異常はそうではない」という趣旨になっており、大きな反響を呼びました。

また同じ舟形町のコホートでは、5年間の追跡で糖尿病の発症率が正常型の1,000人年あたり約2.8に対し、IGTでは約29.0、IFGでは約40.0と、どちらも糖尿病への移行リスクが10倍以上高いことも報告されています。

メカニズム図解|境界型から動脈硬化・糖尿病へ進む流れ

1 インスリン抵抗性:内臓脂肪の蓄積や運動不足で、インスリンが効きにくくなる
2 代償性の高インスリン血症:膵臓のβ細胞が頑張ってインスリンを多く出し、血糖をなんとか正常に保つ
3 食後高血糖(IGT)・空腹時血糖上昇(IFG):β細胞の頑張りが追いつかなくなり、まず食後、やがて空腹時の血糖も上がり始める。この段階からすでに血管へのダメージが始まる
4 2型糖尿病・動脈硬化性疾患:β細胞の疲弊(分泌低下)が進み糖尿病を発症。心筋梗塞・脳梗塞のリスクも高まる

このように、「抵抗性」と「分泌能」のどちらがどの程度崩れているかを知ることは、境界型の方の将来を見通すうえでとても大切です。そして、これこそがHOMA-IR・HOMA-βで推測しようとしているポイントです。

5. 糖尿病は予防できる:Da Qing研究・DPP研究・日本の研究

「境界型と言われても、どうせいずれ糖尿病になるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、世界の大規模臨床研究は、境界型の段階での介入によって糖尿病の発症を遅らせ、さらには寿命にまで良い影響を与えうることを示してきました。

中国・Da Qing(大慶)研究

1986年に中国・大慶市で始まった研究で、IGTの成人577名を、食事療法・運動療法・食事+運動・対照群に分けて約6年間の生活習慣介入を行いました。注目すべきは30年後の追跡結果(Gong Q, et al. Lancet Diabetes Endocrinol 2019)で、介入群では対照群と比べて次のような差が報告されています。

評価項目(30年追跡) 生活習慣介入群の結果
糖尿病発症 発症時期を中央値で約3.96年遅らせた
心血管イベント 相対リスク26%低下
心血管死亡 相対リスク33%低下
細小血管合併症(網膜症・腎症・神経障害) 相対リスク35%低下
総死亡 相対リスク26%低下
平均余命 約1.44年延長

米国・DPP(Diabetes Prevention Program)研究とDPPOS

米国で行われたDPP研究(Knowler WC, et al. N Engl J Med 2002)では、境界型の成人を強化生活習慣介入群・メトホルミン群・プラセボ群に分けて比較しました。体重の7%減量と週150分の運動を目標とした生活習慣介入により、約3年間で糖尿病の発症が58%減少、メトホルミン(糖尿病治療薬)でも31%減少しました。

その後の追跡研究DPPOS(Lancet 2009)でも、10年の時点で生活習慣介入群は34%、メトホルミン群は18%の発症抑制効果が持続していました。「境界型のうちに動いた効果は長く残る」ことを示した重要な研究です。

日本人での研究

日本でも、健診受診者のうちIGTと判定された男性を対象とした虎の門病院の研究(Kosaka K, et al. Diabetes Res Clin Pract 2005)で、BMI 22未満を目標とした強化生活指導を行ったところ、4年間の糖尿病の累積発症率が対照群9.3%に対し介入群3.0%と、約3分の1(リスク67.4%減少)に抑えられたことが報告されています。体格が欧米人ほど大きくない日本人でも、生活習慣の改善が有効であることが示されています。

エビデンスのまとめ

✓ 境界型(特にIGT)は、糖尿病だけでなく心血管疾患のリスクでもある(舟形研究)

✓ 境界型の段階での生活習慣改善は、糖尿病の発症を数年単位で遅らせる(Da Qing・DPP・日本の研究)

✓ 長期的には合併症・死亡の減少、平均余命の延長にもつながりうる(Da Qing 30年追跡)

6. 75gOGTTとは?検査の価値と「怖さ」の正体

75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)は、10時間以上の絶食後に、75gのブドウ糖を溶かした液体(約250〜350mL)を数分以内に飲み、飲む前・30分後・60分後・120分後などに採血して、血糖とインスリンの推移を調べる検査です。

OGTTは、空腹時採血だけではわからないIGT(食後高血糖)を診断できる唯一の標準的な検査であり、30分値からインスリン分泌指数(インスリノジェニック・インデックス)を求めて「食後すぐのインスリン分泌(初期分泌)」を評価できる、非常に価値の高い検査です。

一方で、患者さまからは次のようなご不安をよくうかがいます。

OGTTをためらう理由として多いもの

・甘い液体を一気に飲むと、気持ち悪くなりそう・吐き気が心配

・急に高血糖になることが体に悪いのではと不安

・その後に血糖が下がりすぎて、冷や汗・動悸(反応性低血糖)が出たことがある

・2時間以上、院内で安静に待つ時間がとれない/採血が何回もあるのがつらい

実際には、OGTTは安全性の確立した検査で、重い副作用はまれです。それでも「怖い」「時間がない」という理由で精密検査そのものを先送りにしてしまうと、せっかくの健診結果が生かされません。「まずは負担の少ない方法で、今の状態のおおよそを把握する」——その選択肢が、次にご紹介する空腹時採血による評価です。

7. 空腹時採血でわかる:HOMA-IR・HOMA-βの計算と読み方

当院では、空腹時の1回の採血で「空腹時血糖」と「空腹時インスリン(IRI)」を同時に測定し、そこからインスリン抵抗性(HOMA-IR)とインスリン分泌能(HOMA-β)を計算して評価することができます。ブドウ糖を飲む必要はなく、採血も1回で終わります。

用語解説|HOMA(ホーマ)とは

HOMA(Homeostasis Model Assessment)は、空腹時の血糖とインスリンのバランスから、体の中で「インスリンがどれだけ効いているか」「膵臓がどれだけインスリンを出しているか」を推定する数理モデルです。1985年にMatthewsらが提唱し、現在も臨床・研究で広く使われています。

IRI(Immunoreactive Insulin:免疫反応性インスリン)は、血液中のインスリン濃度を測定した値(単位:μU/mL)です。

β細胞は、膵臓のランゲルハンス島にあり、インスリンを作って分泌する細胞です。

計算式

HOMA-IR(インスリン抵抗性の指標)

空腹時血糖(mg/dL)× 空腹時インスリン(μU/mL)÷ 405

HOMA-β(インスリン分泌能の指標・%)

360 × 空腹時インスリン(μU/mL)÷(空腹時血糖(mg/dL)− 63)

判定の目安

指標 目安 意味
HOMA-IR 1.6以下 正常
1.6を超え2.5未満 境界域(抵抗性が出始めている可能性)
2.5以上 インスリン抵抗性あり
HOMA-β おおむね40〜60% 標準的な分泌能の目安とされることが多い
30%以下 インスリン分泌低下が疑われる

※HOMA-βの基準値は報告によって幅があり、絶対的なカットオフではありません。HOMA-IRと組み合わせて、血糖値・HbA1c・体格・家族歴などとあわせて総合的に判断します。

計算例:同じ「境界型」でも中身が違う

Aさん(50代男性・お腹まわりが気になる) Bさん(60代女性・やせ型)
空腹時血糖 110 mg/dL 110 mg/dL
空腹時インスリン 15 μU/mL 3 μU/mL
HOMA-IR 110×15÷405 ≒ 4.1(抵抗性あり) 110×3÷405 ≒ 0.8(正常)
HOMA-β 360×15÷47 ≒ 115%(保たれている) 360×3÷47 ≒ 23%(分泌低下)
考えられる主な病態 抵抗性優位:内臓脂肪を減らす食事・運動が特に効きやすい 分泌不全優位:日本人に多いタイプ。減量より食後血糖の管理や筋肉量の維持が鍵

同じ空腹時血糖110 mg/dLでも、対策の方向性はまったく違うことがおわかりいただけると思います。日本人は欧米人に比べてもともとインスリン分泌能が低い方が多いとされ、「太っていないのに血糖が高い」タイプも少なくありません。HOMA-IR・HOMA-βは、こうした病態の違いを、ブドウ糖を飲まずに推測する手がかりになります。

重要|HOMA指標の限界も知っておいてください

・空腹時血糖が140 mg/dL程度を超える場合や、インスリン注射で治療中の方では、HOMA-IRの信頼性が下がります。

・絶食が不十分(朝に甘いコーヒーやジュースを飲んだなど)だと、インスリン値が上がり正しく評価できません。

・HOMAは「推定値」であり、1回の測定値には日による変動もあります。

・空腹時の検査だけでは、「空腹時は正常だが食後だけ高い」IGTを確定診断することはできません。必要な方にはOGTTをおすすめします(次章)。

8. 空腹時検査とOGTT、どちらを選ぶべき?

比較項目 空腹時採血(HOMA-IR・HOMA-β) 75gOGTT
ブドウ糖液の服用 不要 必要(75g)
採血回数 1回 3〜5回程度
所要時間 通常の診察+採血 2時間以上(院内で安静)
インスリン抵抗性の推定 ○(HOMA-IR) ○(各種指標)
インスリン分泌能の推定 ○(基礎分泌:HOMA-β) ◎(初期分泌:インスリン分泌指数)
IGT(食後高血糖)の診断 できない できる

当院では、次のような考え方でご提案しております。

ポイント|当院のおすすめの進め方

① まずは空腹時採血から:OGTTに抵抗がある方、お忙しい方は、空腹時血糖・インスリン・HbA1cでHOMA-IR・HOMA-βを評価し、現状を把握します。

② 結果に応じて次の一手:HbA1cが6.0〜6.4%、家族に糖尿病の方がいる、HOMA-βが低いなど、食後高血糖が隠れている可能性が高い方には、改めてOGTTをご提案することがあります。

③ 経過を追う:生活習慣の改善を始めたら、同じ空腹時の検査を定期的に繰り返し、抵抗性や分泌能の変化を数字で確認していきます。

なお、すでに空腹時血糖126 mg/dL以上やHbA1c 6.5%以上の数値が出ている方は、糖尿病の診断・治療の検討が必要な段階です。お早めにご相談ください。

9. 検査の受け方・受診前チェックリスト

空腹時採血は、原則として10時間程度の絶食のうえで行うのが望ましい検査です。たとえば前日の夕食を21時までに済ませ、翌朝は食事をとらずに午前中にご来院いただく形が一般的です。水やお茶(無糖)は飲んでいただいて構いません。

受診前チェックリスト

□ 前日の夕食後から約10時間、食事をとっていない(無糖の水・お茶はOK)

□ 当日朝の砂糖・ミルク入りコーヒー、ジュース、飴、ガムは控えた

□ 健康診断・人間ドックの結果票(HbA1c・空腹時血糖が載っているもの)を持参

□ 服用中のお薬(お薬手帳)を持参。糖尿病のお薬を飲んでいる方は、当日朝の服用について事前にご相談ください

□ ご家族(親・きょうだい)の糖尿病の有無を確認しておく

ご注意

受付は午前12時までです。空腹時採血は、絶食時間を確保しやすい午前の診療時間帯のご来院をおすすめいたします。土曜日も午前中は診療しておりますので、平日お仕事の方もご利用ください。

🏥 竹内内科小児科医院で診るという選択(当院が選ばれる理由)

ここまでお読みいただいた「境界型の段階で手を打つ」ことを、当院では日常の外来でこのように実践しています。

理由① ブドウ糖を飲まない評価の選択肢

空腹時の血糖とインスリンを同時に測定し、HOMA-IR・HOMA-βでインスリン抵抗性と分泌能を推定します。必要な方にはOGTTもご案内できます。

理由② 糖尿病・代謝内科を院長が自ら担当

日本糖尿病協会登録医・日本抗加齢医学会専門医の院長が、検査結果の読み解きから生活習慣のご提案まで直接ご説明します。

理由③ 食事療法の書籍を執筆した院長

内臓脂肪・生活習慣病対策の著書『あぶら落とすスープ』(アスコム)があり、日々の食事に落とし込める具体的なアドバイスを大切にしています。

理由④ 眼底カメラで合併症のスクリーニング

デジタル無散瞳眼底カメラを備え、散瞳せずに眼底をチェックできます。異常があれば近隣の眼科専門医へご紹介します。

理由⑤ 土曜午前も診療・多摩川駅徒歩5分

絶食が必要な空腹時採血も、土曜の午前なら平日お仕事の方でも受けやすくなります。内科・小児科併設で、ご家族そろってご相談いただけます。

理由⑥ 五良会グループでの連携

内視鏡検査は五良会クリニック白金高輪、高齢者糖尿病や神経障害はセンター南と連携し、グループ内で継続した診療が受けられます。

「OGTTは怖い」という方も、まずは空腹時の採血から。
健診結果をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。

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五良会グループでは、田園調布の竹内内科小児科医院、港区の五良会クリニック白金高輪、横浜市都筑区の五良ファミリークリニック センター南が連携しております。糖尿病の診療では、胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査を白金高輪で、高齢の方の糖尿病や神経の合併症の相談をセンター南で、というように、患者さまの転居やライフスタイルの変化に合わせて、同じグループ内で継続診療が受けられる体制を整えております。

11. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 空腹時採血だけで、OGTTの代わりになりますか?

A. 「インスリン抵抗性」と「インスリン分泌能」のおおよその傾向をつかむことはできますが、OGTTの完全な代わりにはなりません。特に、空腹時は正常で食後だけ血糖が高いIGTの診断はOGTTでしかできません。まず空腹時採血で全体像を把握し、必要に応じてOGTTを追加する、という段階的な進め方をおすすめしています。

Q2. 絶食は何時間必要ですか?水は飲んでもいいですか?

A. 原則として10時間程度の絶食が望ましいです。水や無糖のお茶は飲んでいただいて構いません。砂糖やミルクの入った飲み物、飴・ガムは検査値に影響しますので控えてください。

Q3. HOMA-IRが高かったら、すぐに薬が必要ですか?

A. HOMA-IRが高いこと自体は、ただちに薬物治療が必要という意味ではありません。DPP研究やDa Qing研究が示すように、境界型の段階では食事・運動・減量といった生活習慣の改善が基本です。体重・血圧・脂質などもあわせて評価し、一人ひとりに合った方針をご提案いたします。

Q4. やせているのに血糖が高いと言われました。

A. 日本人には、肥満が目立たなくてもインスリン分泌能が低いために血糖が上がるタイプの方が少なくありません。HOMA-βで分泌能の目安を確認することは、こうした方の病態を考える手がかりになります。

Q5. 特定健診で「要指導」でしたが、受診は必要ですか?

A. 保健指導判定値(空腹時血糖100 mg/dL以上、HbA1c 5.6%以上)に該当した段階は、まさに「まだ間に合う」段階です。とくにHbA1c 6.0%以上の方、ご家族に糖尿病の方がいる方は、一度精密検査で状態を確認されることをおすすめします。

医療法人社団 五良会・正友会 理事長 五藤 良将

AUTHOR / SUPERVISOR

竹内内科小児科医院 院長 五藤 良将(ごとう よしまさ)

  • 防衛医科大学校 医学部 卒業(27期)。防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、自衛隊横須賀病院ほかで臨床経験を積む
  • 医療法人社団 五良会 理事長/医療法人社団 正友会 理事長/竹内内科小児科医院 院長
  • 日本内科学会 認定内科医/日本抗加齢医学会 専門医/日本糖尿病協会 登録医/日本旅行医学会 認定医
  • 日本温泉気候物理医学会 温泉療法専門医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/難病指定医
  • 所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本アレルギー学会、日本東洋医学会、日本リウマチ学会、日本外来小児科学会、日本抗加齢医学会、日本睡眠学会、日本美容内科学会、日本旅行医学会 ほか
  • 著書『あぶら落とすスープ』(アスコム)。NHK・TBS・フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日などメディア出演多数

執筆・監修責任について

本記事は、五藤良将が公的機関の発表・国内外の診療ガイドライン・査読済み論文を確認したうえで執筆・監修しています。内容は公開時点の情報に基づくものであり、新しい知見やガイドラインの改訂があった場合は、こちらで記事を更新します。
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者さんの診断・治療に代わるものではありません。症状や治療のご判断については、必ず医師にご相談ください。記載内容について気になる点がございましたら、竹内内科小児科医院(03-3721-5222)までお知らせください。

参考文献

  1. 厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」(2026年10月閲覧)
  2. 厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」特定健診の判定値
  3. 日本糖尿病学会 編著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024.
  4. 日本糖尿病学会 編著『糖尿病治療ガイド2024』文光堂, 2024.
  5. Tominaga M, Eguchi H, Manaka H, et al. Impaired glucose tolerance is a risk factor for cardiovascular disease, but not impaired fasting glucose. The Funagata Diabetes Study. Diabetes Care. 1999;22(6):920-924.
  6. Gong Q, Zhang P, Wang J, et al. Morbidity and mortality after lifestyle intervention for people with impaired glucose tolerance: 30-year results of the Da Qing Diabetes Prevention Outcome Study. Lancet Diabetes Endocrinol. 2019;7(6):452-461.
  7. Knowler WC, Barrett-Connor E, Fowler SE, et al; Diabetes Prevention Program Research Group. Reduction in the incidence of type 2 diabetes with lifestyle intervention or metformin. N Engl J Med. 2002;346(6):393-403.
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