「ドクタビュー」に五藤院長のインタビューが掲載されました。

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https://doctorview.byoinnavi.jp/article/10316_01/1

逆境を乗り越え、地域医療を支える総合診療医として「竹内内科小児科医院」を継承

■はじめに、先生が医師を目指したきっかけを教えてください。

小学1年生の時に右手の小指を骨折してしまい手術を受けたのですが、その時に「世の中には色々な病気があるけれど、それを治すことができるお医者さんはすごいなあ」と憧れを抱くようになりました。ただ、私の家族や知人には医師がいなかったこともあり遠い存在で、当時は、自分が「憧れの医師」になれるとは想像できなかったんです。

その心境が変わったのが、高校3年生の頃です。バスケットボールで遊んでいた時に、また同じ箇所を骨折してしまい手術をすることになりました。手術は局所麻酔で行われたため、術中に、ベテランの医師が研修医に指導する声が聞こえてきて(笑)、指導体制がリアルに体感できたんです。
「医師も初めからなんでも出来るのではなく、指導を受けながら経験を積み重ねて一人前になっていくんだな」「これなら自分にもできるかもしれない」と、遠い存在がとても身近に感じられ、医師を目指すようになりました。

しかし、この思いを父に話したところ反対されてしまったんです。医学部は国立でも多額の学費がかかりますからね。それで、理工学部を受験したのですが、目指すものが見出せず、やる気も出ずに2浪。2浪目の年に塾でたまたま防衛医科大学のチラシを見つけたのが転機になりました。同大学卒業後9年間働けば学費免除になる制度だと知り、俄然やる気が出てがんばった結果、防衛医科大学に入学することができました(笑)。

内科を専攻した理由について伺えますか?

もともとは、自分自身が薄毛でコンプレックスを感じていて(笑)、育毛や脱毛に興味があったので皮膚科医を目指していました。大学在学中は、恵まれた環境で学業に励み順調に卒業もできたのですが、、、体調を崩し、生きるか死ぬかの局面になったときに、脱毛症で悩んでいたことがとても小さなことだと感じ、いろんな病気の診れる内科にまずは向き合おうと思ったのです。

私が臨床研修に出られるまでの6年間は、糖尿病の新薬が数多く登場し、内科分野で大きな変革があった時期です。これは、言い換えれば、日本人の糖尿病患者さんが増えているということでもあります。私は、細胞や電気信号レベルの話が出てくる薬理学のような学問が好きでしたし、何より「たくさんの患者さんを救いたい」という思いが強かったので、そうした理由から糖尿病医として医療の道を進んでいくことに決めました。

「竹内内科小児科医院」を継承されるまでの経緯を教えていただけますか?

自衛隊員として6年間勤務した後、自衛隊中央病院や自衛隊横須賀病院などで自衛隊医官を務めました。医官退任後は、千葉メディカルセンターの糖尿病センターをはじめ、千葉県内の医療機関に勤務して、糖尿病治療を中心に、内科の日常的に起こる疾患から重篤な病気まで幅広い診療に携わってきました。

その後、開業を考えるようになった時にお声かけいただいたのが、40年の歴史がある当院継承のお話です。開業の相談をしていたコンサルティング企業から、前院長の竹内昭一先生が体調を崩され院長職を退くので、医院を引き継がないかと連絡があったんです。前院長の奥様との面談後、ご縁があり、2019年9月に「竹内内科小児科医院」の院長に就任、運営を継承させていただくことになりました。

自衛隊医官として培った総合診療が強み、常に患者さんが求めている医療を提供したい

■どのような患者さんが来院されますか?

当院には、生後2ヵ月の乳児から100歳以上の高齢者まで、さまざまな年代の方がいらっしゃいます。田園調布という土地柄もあり、外国人の患者さんも多いですね。
受診理由もさまざまで、私の専門である糖尿病をはじめ、生活習慣病や小児疾患、アレルギー、皮膚疾患など、幅広い疾患・症状に対応しています。

先代院長の頃から継続して通ってくださる方や、遠方から通ってくださる患者さんもいて、とてもありがたく感じています。ご高齢の患者さんから、「先生、私のことを看取ってくださいね。」と、医者冥利に尽きるお言葉をいただくこともあり、これからも地域医療に貢献したいという思いを強くしています。

■医院の特徴を教えてください。

「診断や治療についてわかりやすく説明する」「無駄な治療や投薬をしない」「病気と付き合いながら人生を楽しく」「医療の進歩にあわせた新しい治療を提供する」をモットーに、地域にお住まいの皆さんの健康ニーズに柔軟に応えられるのが、当院の特長だと思っています。

私は、自衛隊医官を務め、さまざまな医療を経験してきました。内科や小児科・救急医療・在宅診療など、健康上のあらゆるトラブルを総合的に診療できるのが、私の強みです。
日中の外来診療のほか、オンライン診療を取り入れたり、民間の救急サービスと連携し夜間往診をおこなったりと、基本的には、患者さんのご相談に全て対応していきたいと考えています。
医師として働きたいのに働けなかった6年間の悔しさが、現在の診療へのモチベーションにつながっているのだと感じています。「私で良ければ何でも診させてください」というスタンスです。

また、地域の方が来院しやすい癒しの場所になればと思い、院内には自動販売機や水槽を設置しています。田園調布には水族館がないため、少しでも地元を明るく照らしたいという思いを込めて、私は、「田園調布水族館」と呼んでいます(笑)

■診療において、心がけているのはどのようなことですか?

医療は、日々進歩しています。当院にも、長く通院されている患者さんがいますが、服薬内容や治療方法がいまの状態に合っているのか、もっとより良い方法はないのか、最新の医療情報を収集しながら患者さんに最善の治療が提供できるように努めています。
例えば、コロナウィルス感染症が猛威をふるっていた2020年には、大田区のなかでも早い段階でPCR検査を導入しました。また、先ほど少しお伝えした通り、全国の医療機関から構成されるコミュニティにも参加しており、夜間帯の救急診療など、私自身が診療できない時にはほかの医師に診療を依頼できる体制を整えています。
今後も、私の存在を求めてくれる患者さんに対して、必要としている診療をタイムリーに提供できるように心がけていきたいと思っています。

地域住民と交流を深めながら、医療を通じて皆さんを後方支援していきたい

■お忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

ジョギングですね。一時期は月1回フルマラソンの大会に出場していたほど、走ることが好きなんです。最近は、コロナ感染症の流行もあって大会には参加できていませんが、週1回、地域の方々と一緒に多摩川の河川敷をジョギングしています。はじめの4㎞くらいは皆さんと話しながら、ラスト1㎞は一生懸命に走って。
「丸子橋」の周辺は、景観がとても良く、その壮大な風景を見ながらジョギングしていると、「この地に来て良かったな」という気持ちが湧いてきて、ますます地域のために頑張ろう!と思えますね。
今後の目標は、トライアスロンの大会に出場することです。世界一過酷と言われる「アイアンマン」と呼ばれる総距離226㎞の大会があるのですが、それに参加することを目指しています(笑)。

■地域医療を支える医師として、今後の展望があれば教えてください。

ひとつは、予防医療の分野に力を入れていきたいと思っています。日本人の平均寿命が伸びていますが、肝心なのは、健康寿命を伸ばすことです。健康であれば、いくつになっても美味しいものが食べられたり、好きな場所に外出したりと、自分が思い描いた生活を過ごせるものです。長生きをしたけれども、日常生活にさまざまな制約が伴えば、人生に楽しみがなくなってしまいますよね。また、人口の高齢化とともに増加している医療費の削減においても、一人ひとりの健康寿命を伸ばすことが大切だと考えています。

もうひとつは、地域住民と連携した取り組みをおこなうことです。例えば、地域の飲食店とコラボレーションして糖質制限パンを作るといったように、医師として、地域住民と一緒に、健康面に配慮した商品の開発ができればおもしろいなと考えています。
また、私は、横浜にある児童発達支援事業もやっているのですが、そうした福祉教育の取り組みを、田園調布でおこなえないものか、模索しているところです。
軍事用語では、第一線部隊を後方からサポートすることを「後方支援」というのですが、私が取り組んでいきたいのは、まさに、「地域住民の日常生活を、医療を通じて後方支援していく」というイメージです。

■最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

2021年10月から、私の名前、五藤良将の頭文字をとって「医療法人社団 五良会 竹内内科小児科医院」と医療法人化になりました。
近江商人の経営哲学に「三方よし」-売り手によし、買い手によし、世間に良し-というのがありますが、五良会では、「五方よし」-患者よし、病院・職員および家族よし、外注先取引業者よし、地域社会よし、未来よし-の哲学で運営し、当院に関わる人たちすべてに明るい未来を照らしていければと考えています。
当院では、内科をはじめ、幅広い病気の診療が可能です。小さなお子さまから高齢者の方まで、患者様・ご家族のニーズをしっかり把握するとともに、最適な医療の提供に尽力していきます。
どうぞ、お気軽にご相談ください。

https://www.takeuchi-iin.jp/

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Author: 五藤 良将