肺炎球菌ワクチンは1回で終わる時代へ~キャップバックス~【2026年最新】

こんにちは。竹内内科小児科医院の院長の五藤良将です。

今回は、高齢者の方からよくご質問いただく「肺炎球菌ワクチン」について、2026年最新の情報をお伝えします。

「どのワクチンを選べばいいの?」「65歳の定期接種はどう変わるの?」といった疑問にお答えします。

当院の結論

どの年齢の方も「キャップバックス」1回接種をおすすめします。

1回の接種で一生効果が続き、5年ごとの再接種は不要です。

当院価格:15,000円(税込・1回で完結)

重要な制度変更(2026年4月から)

高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種が変わります。

2026年3月まで:ニューモバックス(PPSV23)が定期接種

2026年4月から:プレベナー20(PCV20)が定期接種に変更

当院からのお知らせ

当院では2026年3月末でニューモバックスの取り扱いを終了いたします。4月以降はキャップバックスプレベナー20の2種類をご用意しております。

肺炎球菌ワクチンの種類

現在、日本で高齢者向けに使用できる肺炎球菌ワクチンは以下の通りです。

略称 商品名 種類 当院(2026年4月以降)
PCV21 キャップバックス 21価結合型 採用(推奨)15,000円
PCV20 プレベナー20 20価結合型 採用 13,500円
PCV15 バクニュバンス 15価結合型 取扱なし
PPSV23 ニューモバックスNP 23価莢膜多糖体 2026年3月で終了

莢膜多糖体ワクチンと結合型ワクチンの違い

肺炎球菌ワクチンには大きく分けて「莢膜(きょうまく)多糖体ワクチン」「結合型ワクチン」の2種類があります。この違いが、効果の持続期間に大きく影響します。

肺炎球菌の「莢膜」とは?

肺炎球菌は、菌の外側を「莢膜(きょうまく)」という糖でできた膜で覆っています。この莢膜がバリアとなって、私たちの免疫細胞(白血球)が菌を食べて退治するのを防いでいます。ワクチンは、この莢膜の成分を体に入れて「この形の敵が来たら攻撃せよ」と免疫に覚えさせるものです。

項目 莢膜多糖体ワクチン
(ニューモバックス)
結合型ワクチン
(プレベナー、キャップバックス)
ワクチンの構造 莢膜の糖のみ 莢膜の糖+キャリアタンパク質
免疫の付き方 B細胞のみ活性化
(T細胞非依存型)
T細胞とB細胞の両方が活性化
(T細胞依存型)
免疫記憶 形成されない メモリーB細胞が形成される
効果の持続 約5年(徐々に低下) 一生続く
再接種 5年ごとに必要 1回で完了

【専門的な解説】なぜ結合型ワクチンは一生効くのか?

莢膜多糖体ワクチン(ニューモバックス)の場合:
莢膜多糖体はB細胞を直接活性化し、一部が形質細胞に成熟してIgM・IgGを産生します。しかし、ヘルパーT細胞を介さないため免疫記憶が成立しません。産生された抗体は経年的に減弱し、約5年で効果が低下します。

結合型ワクチン(プレベナー、キャップバックス)の場合:
莢膜多糖体にキャリアタンパク質(無毒化ジフテリアトキソイド:CRM197など)を結合させることで、以下の免疫応答が誘導されます。

1. 樹状細胞が抗原を取り込み、ヘルパーT細胞を活性化

2. 活性化したT細胞がB細胞と相互作用し、B細胞を活性化

3. B細胞から形質細胞(親和性の高いIgGを大量産生)とメモリーB細胞(免疫記憶を担当)が形成

4. 将来、同じ莢膜型の菌が侵入した場合、メモリーB細胞が速やかに反応し、高いIgG抗体産生能が誘導される(ブースター効果

キャップバックスとプレベナー20の比較

当院で取り扱う2つの結合型ワクチンを比較します。どちらも1回接種で一生効果が続きますが、カバーする血清型と予防効果に違いがあります。

キャップバックス(PCV21)
【当院推奨】
プレベナー20(PCV20)
製造元 MSD ファイザー
カバー血清型数 21種類 20種類
IPDカバー率 約79% 約50%
肺炎球菌性肺炎カバー率(65歳以上) 約71.9% 約59.6%
効果の持続 一生続く 一生続く
接種回数 1回 1回
定期接種 任意接種のみ 2026年4月から定期接種
当院価格 15,000円 13,500円

当院がキャップバックスを推奨する理由

・IPDカバー率が約79%と高い(プレベナー20は約50%)

・肺炎球菌性肺炎のカバー率も約71.9%と優れている

・成人で増加している血清型(15A、15C、16F、23A、23B、24F、31、35Bなど)に特化して設計

・学会ガイドライン第7版でも「PCV21はPCV20よりカバー率が優れている」と明記

年齢・接種歴別のおすすめ

まだ肺炎球菌ワクチンを打ったことがない方

キャップバックス 1回接種(15,000円)をおすすめします。

65歳でも、66歳以上でも同じです。1回で完結し、一生効果が続きます。

過去にニューモバックスを打った方

前回接種から1年以上経過していれば、キャップバックスまたはプレベナー20を追加接種できます。

結合型ワクチンを打てば、今後5年ごとの再接種は不要になります。

過去にプレベナー13、バクニュバンス、プレベナー20を打った方

PCV13、PCV15、PCV20の既接種者は、接種後1年以上の間隔を置いてキャップバックス(PCV21)を接種できます

より広い血清型をカバーしたい方はご検討ください。

よくあるご質問

Q. 2026年4月から定期接種がプレベナー20になりますが、キャップバックスの方がいいのですか?
A. はい、カバー率の観点からキャップバックスをおすすめします。キャップバックスはIPDカバー率約79%、肺炎球菌性肺炎カバー率約71.9%と、プレベナー20より優れています。ただし、費用を抑えたい方はプレベナー20(定期接種対象なら公費助成あり)も選択肢となります。
Q. ニューモバックスを打ったことがあります。キャップバックスも打てますか?
A. はい、前回接種から1年以上経過していれば接種可能です。キャップバックスを打てば、今後ニューモバックスを5年ごとに打ち続ける必要がなくなります。
Q. 他院でプレベナー20を打ちました。キャップバックスも打てますか?
A. はい、PCV20接種後1年以上経過していれば、キャップバックス(PCV21)を接種できます。より広い血清型をカバーしたい方はご検討ください。
Q. キャップバックスはなぜ定期接種ではないのですか?
A. 2025年10月に発売されたばかりの新しいワクチンのため、まだ定期接種プログラムに組み込まれていません。今後の制度変更が期待されます。
Q. 副反応は大丈夫ですか?
A. 注射部位の痛み・腫れ・赤みなどが見られることがありますが、通常は数日で治まります。重篤な副反応は非常にまれです。

肺炎球菌ワクチンのご予約・ご相談

当院では以下の価格で接種できます。

キャップバックス:15,000円(税込)

プレベナー20:13,500円(税込)

TEL 03-3721-5222

この記事のまとめ

・どの年齢の方も「キャップバックス」1回接種がおすすめ

・結合型ワクチンはT細胞を介した免疫記憶が形成され、一生効果が続く

・2026年4月からプレベナー20が定期接種に変更

・当院価格:キャップバックス 15,000円 / プレベナー20 13,500円

・過去にニューモバックスやプレベナー等を打った方も、1年経過後にキャップバックス追加可能

・当院では2026年3月末でニューモバックスの取り扱いを終了します

参考:日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版 2025年9月30日)」

TAKEUCHI CLINIC

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Author: 五藤 良将