帯状疱疹ワクチン完全ガイド|大田区助成制度・定期接種・ワクチン選びを医師が徹底解説【2025年度版】


帯状疱疹ワクチン完全ガイド|大田区助成制度・定期接種・ワクチン選びを医師が徹底解説【2025年度版】

【2025年度の助成でシングリックス接種をお考えの方へ ── 重要なお知らせ】

シングリックスは2回接種が必要で、添付文書上の標準接種間隔は「1回目から2か月後」、最長でも6か月以内に2回目を完了する必要があります。

50歳以上の一般の方:添付文書上、最短間隔は「2か月」です。ハイリスク者とは異なり、1か月への短縮は認められていません(添付文書 7.2.1)。

ハイリスクの方(免疫不全・免疫抑制治療中等):化学療法や造血幹細胞移植の前後など、スケジュール短縮にベネフィットが得られる場合に限り、1か月まで短縮できます(添付文書 7.2.2)。

2025年度の大田区の助成(定期接種・任意接種とも)は令和8年3月31日までが期限です。そのため、2月以降に1回目を接種される場合、2回目の接種が助成期間を超えてしまい、2回目は全額自己負担(22,000円)となる可能性があります。

今年度中に助成を活用して帯状疱疹ワクチン接種を完了したい方は、1回で接種が完了するビケン(生ワクチン)も有力な選択肢です。詳しくは当院までご相談ください。

「帯状疱疹はうつらない」「一度かかればもうならない」 ── そう思い込んでいませんか。

実は、日本人の成人のおよそ90%以上が体内に水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)を保有しており、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するとされています。加齢やストレスによる免疫力の低下がきっかけとなり、神経に沿って激しい痛みと水疱が帯状に現れます。さらに、皮膚症状が治った後も長期間にわたって痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」は、日常生活の質を著しく低下させる深刻な合併症です。

令和7年(2025年)4月より、帯状疱疹ワクチンは予防接種法に基づくB類疾病の定期接種に位置づけられました。大田区では定期接種に加えて任意接種への費用助成も継続しており、50歳以上の方にとって今が接種の好機です。

当院(竹内内科小児科医院)では、シングリックス(不活化ワクチン)ビケン(生ワクチン)の両方を常時在庫しており、在庫がある限り当日予約・当日接種にも対応しています。


1. 帯状疱疹とは ── 原因・症状・合併症

発症のメカニズム

帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV: Varicella-Zoster Virus)です。子どもの頃に水ぼうそう(水痘)にかかると、治癒後もウイルスは完全に排除されず、脊髄に近い神経節(後根神経節)に潜伏感染し続けます。

帯状疱疹の発症メカニズム

1小児期に水痘(みずぼうそう)に感染 → 治癒

2VZVが神経節に潜伏感染(数十年間、無症状で潜む)

3加齢・ストレス・免疫低下によりウイルスが再活性化

4神経に沿って皮膚に帯状の水疱・疼痛が出現 = 帯状疱疹

主な症状

帯状疱疹は通常、発疹が出る2〜3日前から皮膚のピリピリ感やチクチクした痛みで始まります。その後、体の左右どちらか片側に、神経の走行に沿って赤い斑点と水疱が帯状に出現します。痛みは個人差がありますが、衣服が触れるだけでも激痛を感じるほど強くなることがあります。通常2〜4週間で水疱はかさぶたとなり治癒しますが、重症例では入院が必要になることもあります。

注意すべき合併症

帯状疱疹の主な合併症

帯状疱疹後神経痛(PHN) ── 最も多い合併症。皮膚症状が治った後も3か月以上痛みが続く状態で、50歳以上の発症者の約20%、80歳以上では約30%がPHNに移行します。「焼けるような」持続痛や、軽い接触でも激痛が走る「アロディニア」が特徴で、睡眠障害やうつ状態を引き起こすこともあります。

眼部帯状疱疹 ── 三叉神経第1枝領域に発症した場合、角膜炎や虹彩炎を引き起こし、重症例では視力低下・失明のリスクがあります。

Ramsay Hunt症候群 ── 顔面神経に発症した場合、顔面神経麻痺、難聴、めまいが生じます。

脳炎・髄膜炎 ── まれですが、免疫力が著しく低下した方では中枢神経系への波及が報告されています。


2. 帯状疱疹ワクチン2種類の徹底比較

日本で使用可能な帯状疱疹ワクチンは2種類あります。それぞれの特徴を理解し、ご自身に合ったワクチンを選択することが重要です。

項目 シングリックス(不活化ワクチン) ビケン(生ワクチン)
ワクチンの種類 組換え不活化ワクチン 乾燥弱毒生水痘ワクチン
接種回数 2回(2〜6か月間隔) 1回
接種方法 筋肉注射 皮下注射
発症予防効果(50歳以上) 約97% 約50〜60%
PHN予防効果(3年時点) 約90%以上 約60%
効果の持続期間 9年以上(10年後でも70%以上) 約5年程度
免疫不全者への接種 接種可能 接種不可
主な副反応 接種部位の痛み・腫れ、筋肉痛、倦怠感、頭痛、発熱(多くは3日以内に改善) 接種部位の痛み・赤み、かゆみ(比較的軽度)

エビデンスに基づく推奨

厚生労働省の帯状疱疹ワクチン説明書によれば、帯状疱疹後神経痛(PHN)に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で生ワクチンは約6割、組換えワクチン(シングリックス)は9割以上と報告されています。発症予防効果・PHN予防効果・持続期間のいずれにおいてもシングリックスが優れており、当院ではシングリックスの接種を推奨しています。

ただし、副反応を極力避けたい方、費用を抑えたい方、1回で接種を済ませたい方にはビケンも選択肢となります。ご不安な方はお気軽にご相談ください。

どちらのワクチンを選ぶべきか ── ペルソナ別の推奨

こんな方にはシングリックスがおすすめ

— より高い予防効果を求める方

— 長期間の予防効果を求める方

— 免疫抑制剤やステロイドを使用中の方(生ワクチンは接種不可のため)

— 基礎疾患(糖尿病、がん、自己免疫疾患など)をお持ちの方

— 帯状疱疹後神経痛(PHN)をしっかり予防したい方

こんな方にはビケンも選択肢

— 副反応をできるだけ軽くしたい方

— 接種回数を1回で済ませたい方

— 費用をできるだけ抑えたい方

今年度中(令和8年3月31日まで)に助成を使って接種を完了したい方(シングリックスは2回接種に2か月以上かかるため、時期によってはビケンが現実的な選択肢となります)


3. シングリックスの接種間隔 ── 添付文書に基づく最短・最長

シングリックスは2回の筋肉内接種が必要なワクチンです。対象者の区分によって接種間隔が異なりますので、正しく理解した上でスケジュールを計画することが大切です。

対象者 標準間隔 最短 最長
50歳以上の一般の方 1回目から2か月後 2か月
(短縮不可)
6か月以内
帯状疱疹罹患リスクが高い18歳以上の方
(免疫不全・免疫抑制治療中など)
1〜2か月 1か月
(短縮可能)
6か月以内

接種間隔のポイント

50歳以上の一般の方:添付文書上、最短間隔は「2か月」です。ハイリスク者とは異なり、1か月への短縮は認められていません

ハイリスクの方:化学療法や造血幹細胞移植の前後など、スケジュール短縮にベネフィットがある場合に限り、1か月まで短縮できます(添付文書 7.2.2)。

6か月を超えた場合:海外の報告では、6か月間隔までは免疫応答に大きな差はないものの、12か月以上の遅延では効果が低下する可能性が示されています。ただし、遅れた場合でも最初からやり直す必要はありません(米CDC)。

接種間隔と免疫応答に関するエビデンス

海外第III相試験(ZOSTER-026試験)では、「0・2か月」間隔と「0・6か月」間隔でのワクチン応答率を比較した結果、2回目接種の1か月後の抗gE抗体ワクチン応答率はそれぞれ96.6%と96.5%であり、接種間隔による有意差は認められませんでした。つまり、2か月間隔で接種しても6か月間隔で接種しても十分な免疫が得られることが示されています。

出典:シングリックス筋注用 添付文書(ZOSTER-026試験データ)

2025年度の助成期間内にシングリックス2回接種を完了するには

大田区の助成期間は定期接種・任意接種とも令和8年3月31日までです。50歳以上の一般の方の場合、シングリックスの最短接種間隔は2か月であるため、助成期間内に2回とも助成を受けるには以下の期限を目安にしてください。

定期接種:遅くとも令和8年1月末までに1回目 → 2か月後(3月末まで)に2回目

任意接種:同様に遅くとも令和8年1月末までに1回目 → 2か月後(3月末まで)に2回目

令和8年2月以降に1回目を接種した場合、2回目が4月以降となり、助成期間を超えてしまいます。2回目が全額自己負担(22,000円)となる可能性がありますのでご注意ください。来年度(令和8年度)の任意接種助成が継続されるかは現時点では未定です。

今年度中に助成を活用して接種を完了したい方へ

シングリックスの2回接種を今年度の助成期間内に完了できない時期(目安として2月以降)にさしかかった場合、1回で接種が完了するビケン(生ワクチン)は現実的な選択肢となります。ビケンであれば1回の接種で完了し、助成後の自己負担は4,000円です。予防効果の持続期間や有効率はシングリックスに比べて限定的ですが、接種しないまま無防備でいるよりも大きなメリットがあります。どちらのワクチンが適しているかは、当院にてご相談ください。


4. 【2025年度】大田区の帯状疱疹ワクチン助成制度

大田区では帯状疱疹ワクチンに対して「定期接種」と「任意接種」の2つの制度で費用助成を行っています。いずれの制度でも、過去に大田区の助成を利用して帯状疱疹ワクチンを接種したことがない方が対象です。

重要:助成を受けられるのは「生ワクチン」「不活化ワクチン」いずれか一方のみです

定期接種・任意接種ともに、ビケン(生ワクチン)とシングリックス(不活化ワクチン)のどちらか一方の接種に限り助成が受けられます。両方のワクチンの助成を受けることはできませんので、ワクチン選択は慎重にご検討ください。

4-1. 定期接種について

令和7年4月より、帯状疱疹ワクチンは予防接種法に基づくB類疾病の定期接種となりました。

対象者

過去に大田区の助成で帯状疱疹ワクチンを接種したことがなく、以下のいずれかに該当する方:

令和8年3月31日時点で65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上の方

(100歳以上の方は定期接種開始初年度に限り全員対象)

— 60歳以上65歳未満で、HIV感染による免疫機能障害の身体障害者手帳(1〜4級)をお持ちの方

自己負担額

ワクチン 回数 自己負担額
ビケン(生ワクチン) 1回 4,000円
シングリックス(不活化ワクチン) 2回 11,000円/回 x 2回

※生活保護等受給者は無料です。

接種期間

令和7年4月23日 〜 令和8年3月31日

予診票について

令和7年4月下旬に対象者へ郵送済みです。転入等により予診票がお手元にない方は、大田区感染症対策課(電話:03-4446-2643)にお問い合わせください。

定期接種でシングリックスを選択される方へ ── 接種時期にご注意ください

シングリックスは2回接種が必要で、50歳以上の一般の方の最短接種間隔は2か月です(1か月への短縮は認められていません)。2回とも定期接種の助成を受けるためには、遅くとも令和8年1月末までに1回目を接種し、令和8年3月31日までに2回目を終える必要があります。令和8年2月以降に1回目を接種した場合、2回目が助成期間外(全額自己負担)となる可能性がありますのでご注意ください。詳しくは「3. シングリックスの接種間隔」をご覧ください。

4-2. 任意接種について

定期接種の対象年齢に該当しない方でも、大田区独自の任意接種費用助成が利用できます。

対象者

接種日現在、大田区に住民登録のある50歳以上の方(定期接種対象者を除く)

助成額

ワクチン 助成額 当院での自己負担(助成後)
ビケン(生ワクチン) 4,000円 x 1回 4,000円
シングリックス(不活化ワクチン) 11,000円/回 x 2回まで 11,000円/回 x 2回

※助成額は大田区の定める額です。実際の接種費用は医療機関により異なります。償還払い制度はありません。

助成期間

令和8年3月31日まで

任意接種でシングリックスをお考えの方へ ── 接種時期にご注意ください

50歳以上の一般の方がシングリックスを接種する場合、添付文書上の最短接種間隔は2か月です(1か月への短縮は免疫不全等のハイリスク者に限られます)。令和8年2月以降に1回目を接種した場合、最短でも2回目が4月以降となり、任意接種助成の期限(3月31日)を過ぎてしまいます。今年度中に助成を利用して接種を完了したい方は、1回で済むビケン(生ワクチン)もご検討ください。

任意接種の助成は来年度以降、終了の可能性があります

定期接種化に伴い、大田区の任意接種への費用助成は来年度(令和8年度)以降、終了となる可能性が十分にあります。定期接種の対象年齢に該当しない50歳以上の方は、助成が受けられる今年度中の接種をご検討ください。

予診票について

任意接種の場合、大田区から予診票は送付されません。「大田区帯状疱疹ワクチン予診票兼ワクチン任意接種補助申請書」は当院に備え付けがございますので、ご来院時にご記入いただけます。


5. 定期接種の経過措置と対象年齢(令和7〜11年度)

帯状疱疹ワクチンの定期接種は、原則として65歳の方が対象です。しかし、制度開始時に65歳を超えている方の接種機会を確保するため、令和7年度(2025年度)から令和11年度(2029年度)までの5年間の経過措置が設けられています。

経過措置のポイント

経過措置期間(令和7〜11年度):各年度に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方も定期接種の対象

令和12年度以降:接種日時点で65歳の方のみが定期接種の対象になります

定期接種による公費負担を受けられるのは、対象となる年度の1年間のみです(生涯に一度だけ)

つまり、令和7年4月時点で65歳以上の方は、経過措置期間中に1度だけ定期接種の対象となります。ご自身が何年度に対象となるかは、大田区から届く予診票をご確認ください。対象年度内に接種しないと、次の機会はありません。


6. 当院でのワクチン費用と在庫状況

当院ではシングリックスとビケンの両方を常時在庫しています。在庫がある場合は当日予約・当日接種も可能です。

ワクチン 回数 通常価格(税込) 助成適用後の自己負担
シングリックス(不活化ワクチン) 2回 22,000円/回 11,000円/回 x 2回
ビケン(生ワクチン) 1回 8,000円/回 4,000円/回

※「定期接種」「任意接種」の区分は制度上の違いであり、当院での自己負担額は現時点(2025年度)ではいずれも同じです。
※助成対象外(50歳未満・既に助成利用済み)の方は通常価格での自費接種となります。
※生活保護等受給者は定期接種の場合無料です。


7. 接種の流れ

定期接種対象者の方

定期接種の流れ

1大田区から届いた予診票をご準備ください(令和7年4月下旬に郵送済み)

2当院に電話・WEB・LINEでご予約(在庫があれば当日予約も可能)

3予診票と本人確認書類をお持ちの上ご来院 → 問診・接種

4シングリックスの場合:2か月後に2回目を接種(遅くとも6か月以内)

任意接種対象者の方

任意接種の流れ

1当院に電話・WEB・LINEでお問い合わせ・ご予約

2ご来院時に院内備え付けの「予診票兼助成申請書」にご記入(大田区からの送付はありません)

3問診・接種(在庫があれば当日接種も可能)

4シングリックスの場合:2か月後に2回目を接種

他のワクチンとの同時接種について

医師が特に必要と認めた場合には、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチンとの同時接種が可能です。ただし、ビケン(生ワクチン)については他の注射生ワクチンと27日以上の間隔を置く必要がありますのでご注意ください。


8. 帯状疱疹ワクチンと認知症予防 ── 最新エビデンス

近年、帯状疱疹ワクチン、特にシングリックスの接種が認知症リスクの低減に関連する可能性を示す研究が相次いで報告されています。因果関係の確証にはさらなるRCT(無作為化比較試験)が必要ですが、注目すべきエビデンスとしてご紹介します。

シングリックスと認知症発症の遅延(Nature Medicine, 2024)

オックスフォード大学の研究チームによる米国の電子カルテ大規模観察研究では、シングリックスを接種した群は6年間の追跡期間中に認知症診断を受けずに過ごせる期間が17%(約164日)延長しました。この効果はインフルエンザワクチンや破傷風ワクチンと比較しても優位であったと報告されています。

Taquet M, et al. Nature Medicine. 2024;30:2777-2781.

生ワクチン(Zostavax)による自然実験(Nature, 2025)

ウェールズでの回帰不連続性デザインによる大規模研究では、帯状疱疹ワクチン接種者は未接種者に比べて7年間で約20%の認知症リスク低下(95% CI: 6.5-33.4%)を示しました。

Eyting B, Roberts J, et al. Nature. 2025;596:123-130.

JAMA大規模観察研究(2025)

約28万人を対象としたJAMA報告では、帯状疱疹ワクチン接種後の認知症リスクが約20%低下したことが示されています。

解釈上の留意点

上記はいずれも観察研究に基づく知見であり、ワクチンと認知症予防の因果関係が確定しているわけではありません。しかし、帯状疱疹ウイルスの再活性化による神経炎症の抑制や、ワクチンのアジュバント(免疫増強剤)による免疫刺激が神経保護に寄与する可能性がメカニズムとして示唆されています。帯状疱疹予防に加えて認知症リスク軽減の可能性があるという点は、接種を検討される際の一つの判断材料になるでしょう。


9. よくあるご質問(FAQ)

Q. 帯状疱疹にかかったことがありますが、ワクチンは接種できますか?

A. はい、接種可能です。帯状疱疹は再発することもあるため、既に罹患された方もワクチン接種が推奨されます。定期接種の対象からも除外されていません。

Q. 任意接種で1回目を自費で打ちました。2回目を定期接種として受けられますか?

A. はい。シングリックスの1回目を任意接種として受けた方が、その後定期接種の対象年齢に達した場合、残りの1回分を定期接種として受けることが可能です(自治体に事前確認を推奨します)。

Q. 定期接種の対象年齢を過ぎてしまった場合はどうなりますか?

A. 経過措置期間内(令和11年度まで)であれば、5歳刻みの節目年齢で再度対象となる場合があります。ただし、定期接種の機会は生涯で一度きりです。対象年度内に必ず接種してください。それ以外の方は任意接種(助成あり・令和8年3月31日まで)をご検討ください。

Q. ビケンとシングリックスの交互接種(1回目にビケン、2回目にシングリックス)はできますか?

A. 交互接種は認められていません。選択したワクチンで接種を完了してください。

Q. ワクチン接種後に接種部位が腫れましたが大丈夫ですか?

A. 接種部位の痛みや腫れ、発赤は副反応としてよく見られる症状であり、通常は数日以内に自然に改善します。シングリックスでは発熱や筋肉痛、倦怠感が生じることもありますが、多くは3日以内に回復します。症状が長引く場合や強い場合は当院までご相談ください。

Q. シングリックスの2回目を1か月後に接種してもらえますか?

A. 50歳以上の一般の方は、添付文書上の最短接種間隔は2か月であり、1か月への短縮は認められていません。免疫不全や免疫抑制治療中など帯状疱疹の罹患リスクが高い18歳以上の方に限り、1か月まで短縮することができます。当院では添付文書に基づき、安全かつ適切な接種間隔をご案内しています。

Q. シングリックスの2回目が6か月を超えてしまいそうです。最初からやり直しですか?

A. 添付文書では6か月以内の接種完了が求められていますが、仮に6か月を超えた場合でも、米CDC(アメリカ疾病予防管理センター)のガイドラインでは最初からやり直す必要はないとされています。ただし、12か月以上の遅延では効果が低下する可能性が報告されていますので、できる限り速やかに2回目を受けてください。

Q. 今から(令和8年2月以降)シングリックスの1回目を接種した場合、2回目の助成は受けられますか?

A. 2回目の助成が受けられない可能性が高いです。50歳以上の一般の方の場合、シングリックスの最短接種間隔は2か月であり、2月に1回目を接種すると2回目は最短でも4月以降となります。大田区の助成期間(定期接種・任意接種とも)は令和8年3月31日までのため、2回目が助成の対象外となり全額自己負担(22,000円)となる可能性があります。今年度中に助成を活用して接種を完了したい場合は、1回で済むビケン(生ワクチン)をご検討ください。


10. 院長からのメッセージ

帯状疱疹は、免疫力が低下した際に突然発症し、激しい痛みや重篤な合併症を引き起こす可能性がある疾患です。特に帯状疱疹後神経痛(PHN)は、一度発症すると治療が困難なケースも多く、予防が最も重要です。

さらに近年の研究では、帯状疱疹ワクチンが認知症リスクの低減にも関連する可能性が示唆されており、高齢者の健康維持において多面的な価値を持つワクチンといえます。

当院では両種類のワクチンを常時在庫しており、在庫がある限り当日接種にも対応しています。シングリックスは高い予防効果と長期持続が魅力ですが、2回接種に最低2か月を要するため、年度末が近づくと助成期間内に2回の接種を完了できないケースが生じます。時期や費用面を考慮してビケンを選択される場合も、接種しないまま無防備でいるよりも大きなメリットがあります。ご自身に合ったワクチン選択についてお気軽にご相談ください。

竹内内科小児科医院 院長 五藤 良将


参考資料

大田区ホームページ:帯状疱疹ワクチン接種(定期・任意接種)
厚生労働省:帯状疱疹ワクチン
東京都保健医療局:帯状疱疹と帯状疱疹ワクチンについて
シングリックス筋注用 添付文書(JAPIC)
Taquet M, et al. The recombinant shingles vaccine is associated with lower risk of dementia. Nature Medicine. 2024;30:2777-2781.
Eyting B, Roberts J, et al. A natural experiment on the effect of herpes zoster vaccination on dementia. Nature. 2025;596:123-130.




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