
<2023.02.17追記>
先日、メルスモン製薬株式会社より、メルスモン注射剤が出荷停止となることが通達されました。
→https://melsmon.co.jp/content/img/top/20220215_bunsyo1.pdf
今回の出荷停止は、製薬会社による製造販売承認書の変更手続きによるものであり、製品の品質・安全性には影響はないとのことです。
そのため大変心苦しいのですが、メルスモン注射の取り扱いを、在庫がなくなり次第中止させていただきます。
メーカーの通達では、再開の目途は2024年2月中旬頃となっております。
現時点では、自費でのラエンネック注射は投与可能ですが、入荷できる数には限度があり、状況によっては投与本数の制限や新規の受け入れを制限しなければいけないかもしれません。
患者さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご了承くださいませ。
■プラセンタ注射の効能
プラセンタ注射では、下記の内容の効能が期待できます。
●更年期障害:イライラ
●免疫賦活作用:病気に対する抵抗力を高める
●活性酸素除去作用:活性酸素を除去し、老化を防ぐ
●強肝・解毒作用:肝臓の働きを強化する
●妊婦の乳汁分泌促進作用:妊婦の乳汁分泌を促進する
●抗アレルギー作用:アレルギーを抑える
●疲労回復作用:疲労の回復を促す
●美肌促進作用:シミ、シワ、ニキビを抑え、美白を促す
■プラセンタ注射とは

ヒト胎盤(プラセンタ)から生理活性成分を抽出した医療用医薬品です。 胎盤は赤ちゃんのへその緒とつながっていて、栄養や酸素を赤ちゃんに届け、赤ちゃんを育てる役割を持っています。
胎盤には細胞を育て、活性化させるたくさんの成長因子の栄養素がたいへん豊富に詰まっており、栄養素それぞれが調和を取りながら、体の調子を整えてくれます。
医療用に使われているプラセンタ注射薬は、「メルスモン」と「ラエンネック」の2つの製剤が厚生労働省で医薬品として認可されています。

■メルスモンとラエンネックの違い①
この2つの製剤の違いは、まず製法にあります。
メルスモンは加水分解法という製法で作られています。プラセンタの細胞膜を強酸で分解し、エキスを抽出する方法です。
ラエンネック は分子分画法で製造されています。必要な成分のみを特殊なフィルターを使って抽出する方法です。有効成分を壊さずにとりだすことができます。
1本(2 ml)あたりの胎盤含有量は、ラエンネックのほうがメルスモンよりも10%ほど多くなっています。
■メルスモンとラエンネックの違い②
メルスモンはPHが中性近く、ベンジルアルコールという痛み止めの成分が含まれているため、注射時の痛みが少ないというメリットがあります。痛みに弱い方へはメルスモンを、そうでない方へは胎盤エキスの含有量が多いラエンネックをお勧めしています。
添加物として、ラエンネックにはPH調整剤、ペプシン、乳糖等が含まれています。メルスモンにはベンジルアルコール等が含まれています。体質的にこれらの添加物にアレルギー反応を起こす方がいますので、痒みや発疹などが出現した場合は薬剤を変えた方がよいでしょう。
また、ごく稀にラエンネックで頭痛が起きることがあり、その場合はメルスモンへ変更します。逆に、メルスモンで眠気が強く起こるといった場合には、ラエンネックへ変更します。
途中で薬剤変更のご希望がありましたら、ご相談ください。
■メルスモンについて

メルスモンは、1956年より更年期障害・乳汁分泌不全の治療薬として、開発されました。
プラセンタが持つ内分泌調整作用や自律神経調整作用によって、ほてり・のぼせ・イライラなどの更年期症状を改善する効果が期待できます。
・更年期障害やホルモンバランスの乱れている
・お肌の代謝を促進したい
・シミを改善したい
上記の内容の方はメスルモンがおススメです。
・45〜59歳の女性
・乳汁分泌不全(産後1年以内)
の方は保険適用可。
︎●保険適用:1回 約1,000円 2回目以降 約500円
●自費:1本 1,200円 2本 2,000円
■ラエンネックについて

ラエンネックは、1959年肝機能障害の治療薬として開発されました。
低下した肝機能に対し、プラセンタが持つ基礎代謝促新作用や解毒作用によって、肝細胞増殖因子(HGF)が活発化します。肝細胞の数が増えることで、肝機能が回復する効果が期待できます。
・慢性肝疾患による肝機能障害
の方は保険適用可。
●保険適用:1回 約1,000円 2回目以降 約500円
●自費:1本 1,200円 2本 2,000円
■プラセンタ注射の頻度・留意点
<頻度>
プラセンタは定期的に打つことをお勧めします。
最初の1ヶ月は週に2回、その後は週に1回くらいを目処にご来院ください。
体調が良くなってきたら、その後はご自分の体調に合わせてご利用ください。
<留意点>
プラセンタ注射を打つと、献血が出来なくなりますので、ご承知ください。
詳しくは当院までお問合せ下さい。
当院のHPのプラセンタ記事もご参照下さい。
https://www.takeuchi-iin.jp/placenta.html
当院HP
男性更年期障害とプラセンタ療法の記事
2 thoughts on “プラセンタ注射 ~メルスモンとラエンネックの違い~”
Comments are closed.